2月13日に福島沖にて発生した久々に大きな地震。皆さんの地域は大丈夫だったでしょうか。私の住むつくば市でも震度4を記録し、かなりの揺れを感じました。地震は本当に不意打ちで発生するので恐ろしいですね。今回の地震では幸いなことに亡くなられた方はいませんでしたが、家が傷んだり、家の中が大変なことになった方は無数におられると思います。被災された方々にお見舞い申し上げます。 私は仕事として災害支援活動を行っていますので、このような規模の地震が発生した際に現地に赴くことがあります。今回は2月16日から車で福島、宮城の各所をまわり、 現地でのニーズ調査やボランティアの機会の聞き取りなどを行いました。相馬市、新地町など震度が強かった地域の社会福祉協議会などに行き状況を聞きましたが、多くの箇所では広くボランティアを募集する状況ではないとのことでした。そんな中入ってきたのが断水が継続している塩釜市の状況。水は生活のライフラインとして欠かせないものですから、断水は非常に大変な状況です。塩釜市内で給水所が各所に設置されていることをニュースで知り、その現場を支援しようということで、17日に塩釜市の市役所の給水所に行きました。 私の所属するヘルピングハンズというボランティア団体の現地メンバー2名と市役所で合流して、給水のお手伝いをしました。給水の作業自体、そんなに重労働ではないので、作業の助けは必要なかったかもしれません。しかしそれ以上に行いたかったのが、その場にいて励ましてあげること。他の地域の人たちも応援しているよ、大変な状況だけど頑張ってくださいね、という応援がその場所でボランティアすることで少しでも伝われたいいなという思いで作業しました。塩釜市の断水の解消作業は難航して、19日まで続き、 私たちもそれに合わせて、19日まで塩釜市役所を訪れて給水作業のお手伝いをさせていただきました。どこまでお役に立てたかは分かりませんが、何かしらの役に立ったのであれば幸いです。 さて防災士という観点からは、今回実際の給水の現場作業を行うという貴重な経験でもありました。また給水の仕組みは近年進化していることを知りました。実は給水車による給水は効率があまりよくありません。給水車には1)水を運搬するという役割、2)その水を取りに来た人に供給するという役割がありますが、2)をやっている間は1)ができません。 塩釜市での給水所では効率化のために2)だけを行う組み立て式の給水場が導入されていました。なので給水車は1)の役割に専念し、市内各所の給水所をまわり、組み立て式の給水所に給水してまわっていました。そのため塩釜市では給水所がかなり多くの場所で設置することができたようです。給水所はできるだけ自宅に近いほうがよいので、多くの場所に給水所が設置されたことにより市民の方々も少し助かったのではないでしょうか。日本の災害対応は常に進化していますが、給水の仕組みも進化しているのを目の当たりにすることができ今後の活動の参考にもなりました。 今回の地震では津波が発生せず、被害は甚大なものとはなりませんでしたが、まだまだこの地域では2011年の余震活動が20年、30年続くとも言われています。東北地方だけでなく、日本全体が常に地震のリスクと隣り合わせだという現実を思い出させるような地震のように思いました。